目次
【ニュースなまちに!】実践できた高階ニュース5選!
僕が考える、地域おこし協力隊の最大のおもしろさは
「お金にならないことを全力でできる」ということだと思う。
言い換えれば、お金にならないことをしてても、生活ができてしまう。
本当に自分次第。だから、僕は決めた。

誰かの「やりたい!」を自分の「やりたい!」にリンクしよう。
地域おこし協力隊3年間の任期の間で
人の「やりたい!」にあいのりして、全力で挑戦してみようと。
その先がどうなるかは、わからない。
きっとお金は貯まってないだろうけど
その人生の方がワクワクする。
「3年後のことは、2年後に考える!」
まずは、この高階でみんながやりたいことをやって「ニュース」を創ろう!
そう決めてがむしゃらにやってみた結果
なんにもできないなんでも屋は、何でもできる仲間とともにこの1年間で
■新聞掲載31回(北國新聞&北陸中日新聞)
■テレビ出演4回(石川テレビ、MRO、HNK、ローカルテレビ)
■ラジオ出演3回(MROラジオ、ラジオななお)
■石川県広報誌掲載1回(ほっと石川4月号)
(任田調べ)
これだけの「ニュース」を生み出した。
多いのか少ないのか分からないし、だから何?という話だけど
まずは知ってもらうためのきっかけ作りが少しは出来たかな。
ということで後編は
去年の今頃はひとつも想像できなかった1年間で生まれた
平成30年度「高階ニュース5選!」を経緯とともに紹介します。
高階ニュース①:大学生40名とリノベーション夏合宿!
「あの家、いいがに(いい感じに)ならんか?」
高階地区には、移住希望者がお試しで宿泊できる古民家がある。
七尾市への移住検討の拠点として、無料でショートステイができる施設。

当初、空き家を改修し畳や障子こそはりかえたが、まだ誰かが住んだ実績はなく生活感の無い、ただ古くて広い家だった。

この家をいい感じにしてほしい。ということで
作戦1:要らなくなったもの譲って下さい!

まずは地域の方々の不要になった生活用品を募集し、使えるものをこの家にどんどん設置していった。田舎の集落では、昔冠婚葬祭を家で行っていた歴史があり、結婚式の引き出物や、宴会のための食器や器、どれも高級そうなものが使われずに残されていた。「もう捨てようと思っとった!ありがとう!」と気づけば集まりすぎていたので、ありがたく自分の家用にも少し拝借。笑
ほんと、ありがとうございます!
作戦2:建築学部の大学生とリノベーション夏合宿!
金沢工業大学(KIT)の建築学部に、「Toiroプロジェクト」という建築系のサークルがある。
実は七尾市内のコミュニティ大学「御祓川大学」のメインキャンパス”Banco”をリノベーションしたのが彼らだ。

元々銀行だったところにコミュニティスペースを生み出す。
そんな縁から、Toiroを紹介してもらい、この高階地区で
8月9日(木)~12日(日)の4日間
移住体験住宅をリノベーションすることを目的に
「Toiro夏合宿2018 in 高階」を行った。

Toiroの学生たち約40名。コミセンに宿泊しながら4日間のスケジュールで古民家をリノベーションしていく。
縁側 Before 縁側 After キッチン Before キッチン After 和室 Before 和室 After 集合写真① 集合写真②
なんということでしょう!
どうですか、この完成度。素晴らしい。
でも完成度もさることながら、「地域に若者の姿がある」
それだけで集落に活気が生まれ、みんなが興味を持ってくれた。
学生が持つ力は、技術だけじゃない。
高階で夏合宿をしてくれたToiroのみんな、本当にありがとう!

今年も待ってます!笑
高階ニュース②:廃校で逃走中をしよう!
「廃校で逃走中したら、絶対に子ども喜ぶ!はいろ!(能登弁で”そうでしょ”の意味)」

いつもの飲み会で誰かが発した一言から始まった
旧高階小学校での、フジテレビの人気番組「逃走中」を真似したイベント。

当初、50名限定でかつ地域内の小学校だけ宣伝してあくまでもプレイベントや!と思っていたんですがあれよあれよと申し込みが100名となり、気づけば県外からの参加者もちらほら。「おもしろそう!」子どもも大人も結局それに集まるんだなと実感したイベントでした。大事なのはワクワク感。
大人子ども合わせて総勢約200名。
30度を超える猛暑の中、けが人がひとりも出なかった事に、何よりホッとしました。
打ち合わせの様子 準備運動! 捕まったら牢屋です。 60分間ハンターから逃げ切れ! ルールがいのち 集合写真! 見つけたぞ。 キャー キャー② 大人も本気です。
詳しくはコチラをどうぞ↓↓
高階ニュース③:「集落の教科書」完成!
「任田くん、高階でコレ作ってみんけ?」
京都府南丹市で取り組みが始まった移住者向けの冊子

「良いこともそうでないことも、ちゃんと伝えたい」
いいとこ自慢じゃなく、ありのままの暮らしを伝える事で
移住者が安心してその集落に住めるようにサポートする教科書。

あいさつ回りの手順や、町会費、町の役員、地域行事や、草刈りの日程、用意するもの、お葬式のお手伝いや、空き家バンクにかんすることまでその集落で暮らすリアルな情報が淡々と記載してある。

「いいとこも、そうじゃないとこも、ちゃんと伝えたい。」
このコンセプトに共感し高階地区でもこの集落の教科書をつくることに。

2018年5月~2019年3月まで、今年はこの集落の教科書作りに明け暮れた。
夏休みは大学生とひたすらヒアリング調査!

教科書のコンセプトを決め、記載項目を決め、ヒアリングシートを作る。
彼女たちと毎日頭を捻らせ、足を使って情報を集め、ヒアリングをして回った毎日は忙しかったけど、充実していた。
自転車で集落を調査! 町会長にヒアリング 気づけば3時間。笑 知らないことばかり 町会長ありがとうございました! 中間発表会
「町会長!1時間だけ時間下さい!」
そう言ってアポを取って始まった平均3時間30分に及ぶヒアリング。
町会長その節はどうもすいませんでした!笑
彼女たちの力と、各所いろんな方々の協力のおかげで
なんとか、「集落の教科書 石川県七尾市高階地区 第一版」が完成した。

「教科書」をつくるという挑戦は想像以上に大変だった。
もう二度とやりたくないというのが本音だけど
でもそれ以上にやりがいに満ちていた。
だって、地域のみなさんが本当に期待してくれていたから。
「あぁー!完成してよかった!」
詳しい完成までの秘話はコチラをどうぞ↓
七尾市高階地区 ”集落の教科書”第一版が完成しました!/能登半島七尾移住計画
高階ニュース④ PV製作「能登に移住してきたばい!」
「世界一周した仲間が七尾にきます!なんかおもろいことしましょう!」
ただ観光するだけじゃおもしろくない。作品作ろう!
と完全に強引に巻き込まれた仲間たちと一緒に、一つの動画を作る事になった。

集落の教科書作成中に、ヒアリング調査をしていた大学生が
田舎暮らしで驚いたこと!をピックアップしてもらい
その田舎暮らしあるあるをポップに表現してみた作品。
能登半島七尾移住計画のPVです ドローンも飛ばしました 福岡から高階へ移住 この男が主演 宴会のシーンの為に集まってくれた! 住民のみなさんの協力のおかげです
「目指せ、youtube再生回数1万回プロジェクト!」
結果は、1000回もいかず。
やっぱりそんな甘くないんですね。笑
高階ニュース⑤:スギヨと一緒に7.70(ななお)mの恵方巻作りに挑戦!
「高階地区内に、カニカマで有名なスギヨがある!」

「なんか面白いコト、一緒にできないですかね?」
地元企業と、地元住民の交流がココから始まった。
スギヨ地元活性化プロジェクト①:カニカマ料理教室!

「カニカマは、サラダだけじゃない!」
ということでカニカマを使って色んなメニューを地域の女性会と一緒に作った。
カニカマ料理教室 地域の女性会と一緒に初イベント!
カニカマは、無限の可能性を秘めている。
スギヨ地元活性化プロジェクト②:スギヨのカニカマで7,70(ななお)mの恵方巻作り!

「スギヨさん、7,70m分のカニカマ下さい!笑」
そんな無茶なお願いがかなって実現したこの恵方巻イベント。
「おもしろそう!」そんな評判がまた広まって40名ほどの方がこの挑戦に参加してくれた。やっぱり大事なのはワクワク感。
7,70(ななお)m大成功!!
詳しくはコチラ↓↓
以上、平成30年度「高階ニュース5選」!
長旅ごくろうさまでした。(前編の前置きが長すぎましたね。笑)
まちづくりは、おもしろい
さいごに。
ニュースを創って、お金がもらえるわけではないし
「貯金」ができるわけではない。
でもニュースを創るということは
今までに無いものを生み出すということ。
そこには年齢も職業もさまざまな方々のエネルギーがいる。
がむしゃらにニュース作りに取り組んだこの1年間で貯金は出来なかったけど
僕はたくさんの「貯信」ができた。
やればできる。やればみんな協力してくれる。

そんな自信と信頼をコツコツ積み重ねられた1年間。
関わる人の幅が広く、そして深い。
これだから、まちづくりは面白い。
さぁあと2年間で
どんなニュースをつくれるかな。
石川県七尾市地域おこし協力隊 高階地区 任田和真

「金持ちじゃなくて、人持ちに。」